親が亡くなり、実家を相続しました。
そのとき私が最初に困ったのは、
「実家って、何から手を付ければいいんだろう?」
ということでした。
家の片付けをするのか。
相続登記をするのか。
不動産会社に相談するのか。
それとも、まず役所へ行くのか。
調べれば調べるほど、やることが増えていきます。
しかも私の場合、実家は自宅から遠く、簡単に何度も足を運べる場所ではありません。
そこで私は、いきなり家の中を片付けるのではなく、まず「実家が現在どういう状態なのか」を一つずつ確認することにしました。
実際に進めてみると、建物の登記など、最初には想像していなかった問題も出てきました。
この記事では、私が実家を相続してから実際に進めたことをもとに、「最初に何をすればいいのか」を7つの順番で紹介します。
同じように実家を相続して途方に暮れている方の参考になれば幸いです。
1.まず土地と建物の状況を確認した
私が最初にしたのは、家を片付けることではありません。
「そもそも、何を相続したのか」を確認することでした。
実家というと「家が1軒と、その土地」と考えがちです。
ところが調べてみると、土地が複数に分かれていたり、母屋とは別に倉庫や物置があったりする場合があります。
私も一つずつ確認していくことで、実家の全体像が少しずつ見えてきました。
固定資産税の資料や登記事項証明書などを確認して、土地と建物を整理しておく。
地味な作業ですが、後の売却を考えるうえでも大切な第一歩でした。
2.土地と建物の名義を確認した
次に確認したのが「誰の名義になっているのか」です。
親が住んでいた家だから、当然すべて親名義になっている。
私は最初、そんな感覚を持っていました。
しかし、古い実家ほど一度きちんと確認した方がいいと感じました。
土地と建物では登記の状況が違うこともあります。
相続した実家を将来売却するのであれば、名義や登記の問題を避けて通ることはできません。
「片付ければ売れる」というほど単純ではない。
これが、実際に手続きを始めて私が感じたことでした。
3.建物がきちんと登記されているか調べた
ここは、私にとって想定外でした。
実家にある建物について調べていくと、登記について確認しなければならないことが出てきたのです。
普段生活していて、
「この物置は登記されているのか?」
などと考えることは、ほとんどないと思います。
私もそうでした。
しかし、相続して売却まで考え始めると、それまで気にもしなかったことが問題として表面化します。
分からないことは自分だけで判断せず、必要に応じて土地家屋調査士や司法書士などの専門家へ確認する。
私はこの段階で「実家じまいには専門家の力を借りる場面もある」と実感しました。
4.家の中の荷物をすぐには捨てなかった
実家へ行くと、どうしても片付けたくなります。
家具、衣類、食器、書類……。
「全部処分すればスッキリする」と考えてしまいます。
しかし私は、最初から何でも捨てることはしませんでした。
重要な書類が紛れている可能性がありますし、自分の物ではない荷物が残っていることもあるからです。
まず、
「残すもの」
「確認が必要なもの」
「処分できるもの」
を分けて考えることにしました。
特に権利関係や相続に関係しそうな書類は、判断できるまで残しておいた方が安心です。
片付けは急がなくてもできます。
一方で、一度捨てたものは戻ってきません。
5.実家を維持するといくらかかるのか把握した
誰も住んでいなくても、実家にはお金がかかります。
固定資産税だけではありません。
火災保険、電気や水道、庭や草木の管理、建物の修繕。
さらに私のように遠方に住んでいれば、現地へ行くたびに交通費や宿泊費がかかることもあります。
一つ一つは小さく見えても、何年も続けば大きな金額になります。
そこで私は、
「この家を持ち続けると、年間いくらかかるのか」
を考えるようになりました。
売るか残すかを感情だけで決めず、維持費も含めて考える。
これは実家の今後を決めるうえで、とても重要だと思っています。
6.「売れる状態」にするために必要なことを整理した
実家を相続したからといって、すぐに売り出せるとは限りません。
登記はどうなっているのか。
家財はどうするのか。
修繕は必要なのか。
古い建物を残したまま売るのか、それとも解体するのか。
私も最初は、
「不動産会社にお願いすれば、あとは全部やってくれるのでは?」
くらいに考えていました。
しかし、その前に確認しておくべきことが意外と多くありました。
そこで、問題を一度に解決しようとせず、
「売却するために、今の実家には何が足りないのか」
という視点で一つずつ整理していきました。
7.最後に不動産会社への相談を考えた
土地、建物、登記、家財などの状況がある程度分かってきたところで、ようやく不動産会社への相談を具体的に考え始めました。
ここで私が大切だと感じたのは、最初から1社だけに決めないことです。
特に地方の実家の場合、地域の事情に詳しい会社とそうでない会社があります。
「いくらで売れるか」だけでなく、
「この地域で実際に売却できそうか」
「古い建物があっても扱えるか」
「残置物がある場合はどうするか」
なども確認したいところです。
実家の状況をある程度把握してから相談した方が、不動産会社との話も具体的になります。
実家相続は「片付け」より「現状把握」から始める
実家を相続すると、目の前に大量の荷物があるため、どうしても「まず片付けなければ」と思ってしまいます。
私もそうでした。
しかし実際に進めてみて感じたのは、最初に必要なのは片付けよりも「現状把握」だということです。
私が進めた流れをまとめると、
- 土地と建物を確認する
- 名義を確認する
- 登記状況を確認する
- 家財を整理する
- 維持費を把握する
- 売却までの問題を整理する
- 不動産会社への相談を検討する
という順番でした。
親が亡くなった直後に、実家の将来まで一気に決める必要はありません。
ただ、空き家にしておけば問題が自然に解決するわけでもありません。
「今日は登記を確認する」
「次は家の中の書類を見る」
そんなふうに、一つずつ進めればいいと思います。
私自身も、まだ実家じまいの途中です。
だからこのブログでは、きれいな成功談だけではなく、実際に迷ったこと、専門家に相談したこと、かかった費用、そして最終的に実家をどう整理していくのかまで記録していきます。
同じように「親の実家を相続したけれど、何から始めればいいのか分からない」という50代の方にとって、一つの実例になればと思っています。
